【 第7話 】 【 一票の重み  】

テレビで女性党の政見放送をやっていたのを見て思い出した。むかーし、山本コータローが女性を中心とした政党をつくり、 参議院選挙に出たことがあった。

今回も、これぐらい候補者が千差万別、多士済済だと、もう少し面白かったんだろうけど。

そのときの「ちきゅうクラブ」の候補者の一人の政権演説。
「私は、女性の立場や地位の向上のため立候補する決意をいたしました。少し前まで普通の主婦でした。 政治には全然興味がありませんでした。台所で食事の世話をしているときに・・でも、このままでは・・・・・」

いやー、たまげた。・・政治に興味がありませんでした。って、断定しちゃって良かったのか?いきなり国政選挙に出て、国会議員を目指すというんだから・・・・・・・・だからといって、国会議員が、それほどたいした者だとは思わんけどねぇ〜・・・。

政見放送では、たとえそれが差別語でも、カットされることなく流される。 ということもあり、何を、しゃべってもいいのだが・・・・、そういえば、この当時は、赤尾敏とか東郷健とかの、スターがいたんだけどね。

今は・・ 小粒になってしまって、面白みが、なくなってしまったよな。 思うに、この奥さん、ママさんサークルのノリで、出る気になったんだろうか?

「ねぇ、ねぇ、今度、参議院選挙があるの知ってるでしょ。」
「えぇ・・・」(自信なさそうに)
「それでね、山本コータローって知ってるでしょ。」
「お昼の番組で司会やってた人?」
「そうそう、あの人がこんど、政党を作って選挙に出るのよ」
「えぇ・・・・」(興味なさそうに)
「それでね、私、あなたと一緒に立候補しようかと思って」
「えぇ!」(突然のことに驚く)

「ねぇ、ねぇ、出ましょうよ。私、ひとりじゃ心細いし」
「でも、急に言われても・・・それに私、普通の主婦だし・・」
「その、普通の主婦感覚が今の政治に欠けているのよ。分かるでょ。
男たちが自分達の都合のいいように日本を動かしているから、どんどん世の中が悪くなっていってるの。 今こそ、政治に女性の力が必要なのよ」
「政治って、難しいし・・・興味もないし・・・・

「そういう主婦の実体験を通しての、本当の暮らしの中から出てくる政策。それが地に足のついた政治になるのよ。 政権放送で、ありのままを訴えるのよ。昨日まで普通の主婦が、全国の主婦、女性の代表として国会議員になって、 日本の政治を変えますって。」
「ええ、そうね、私達が住みよい日本を作るのね。」(と俄然、やる気を見せる。)

「私、やるわ!日本の女性、主婦の代表として・・・・」 (ほとんど、マウンド上の星飛遊馬状態) なんて、想像してしまいました。まあ、出るのは勝手ですけどね。30歳になれば被選挙権もあるわけだし。

被選挙権といえば、むかし、TMという、 選挙ブローカーとも噂されていた有名人がおりました。あちこちの首長選挙に出ては落選という、つわもの。

「どこそこの首長選に出るらしい・・」
「いや、立候補予定者から辞退金を貰って出ないという話だ」とか
「金を出さなかったから、やっぱり出るそうだ」
「いや、片方は出したらしいぞ」
とかいう、生臭い話を聞いたことがあります。あくまでも噂話の範疇を超えませんが。

そんな彼の選挙戦を目撃したことが、あります。50ccのバイクに自分の名前を書いたのぼり旗を立て、片手にはハンドマイクで遊説でした。それ以前を知る人によると、バイクではなく自転車にのぼり旗、 そしてハンドマイクだったという。

どちらにしても今では、道交法違反で無理でしょうが。

次に見たときには白いバンに看板を挙げ、候補者本人が運転手、カミサンがウグイス(嬢?)でした。その後、TMが公民権停止の処分を受けていた時に、カミサンが選挙に出たこともありました。候補者自身がウグイス嬢を兼任。 運転手は男でしたが、このときの運転手、誰だったんでしょう?

公民権停止でも、選挙の手伝いはできるんでしょうか? いずれにせよ、金のかからない選挙という面から見ると、 見事なまでに金をかけない見本のような選挙です 。見習うべき点も多いのでは・・・・。

そんなTMよりも、もっと古い話です。
名前を完全に失念したため和戸 一太郎(仮名)とでもしましょうか。

彼は、地方業界紙?の新聞社をやっていました。新聞といっても、裏表1枚の文章だけのチラシみたいなもの。 そこに書いてある記事は、アータラ建設の社長、市長と裏取引き、とかコータラ社社長に愛人!とかいわば、ゴシップ新聞といったもの。その新聞を、当の会社に直接持ち込み、 「発行部数何千刷なんですが、もし、良ければ買取りして、もらえないでしょうか?」とお伺いをたてるというもの。当事者にしたら、そんなもの地域限定とは言っても、ばら撒かれた日には信用失墜もいいところ。

いまなら、決して通用しないやり方ですが、当時はそれでも大丈夫?だった?のでしょう。 そんな彼が、地方議会選挙に出た。 もともと政治には関心があり、当選にも自信を深めていたのでしょう。

何日間の選挙戦も終わり、いよいよ開票日。

彼は、意気揚揚と開票場へと向かった。
そして開票結果を確認して帰宅。

帰ってくるなり、彼は自分の妻を、無言のまま殴り倒した。

開票結果、和戸 一太郎  得票数  1 票

投票したのは本人以外は、誰もいなかったのだ。もちろん、彼の妻さえも・・・・・
そして、

この話は事実である とまことしやかに、 今に伝えられている。 まあ、カミサンを物も言わずに、張り倒すという気持ち分からんでもないけど・・

暴力は、・・ねぇ。


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