第20話】 【 日本人のメンタリティ 】

日本が叩き潰される日  米ソが仕掛けた罠 落合信彦 光文社
昭和58年10月20日  初版発行

(p195)
一言で言えば、日本人のメンタリティの改革だ。
日本人はたしかにIQも高いし教育水準も高い。しかし、ことが対外国となると、まるっきりナイーブな面を 見せつける。日本人が考える世界と現実の世界のギャップがあまりに大きすぎる。
日本人の世界観にそって世界は動いてくれない。だから日本人がアジャストしていくしかないのだが、 これがなかなかできない。このアジャストメントができる者は国際的とか国際性のある人間といわれるが、 こういう人間は日本には少ない。
そのくせ日本人は”国際性”という言葉を好んで使いたがる。

出たー!落合信彦の常套句、殺し文句「日本人のメンタリティ」と「ナイーブ」のセットメニュー。

書いてある内容は、うーん、さすがと思わせるが、世界にアジャストメントできなくて日本が世界でも有数の大国と 呼ばれるようになれるもんだろうか???
もちろん、昭和58年当時の話ですよ。

最後の一行が「国際ジャーナリスト」の肩書きの由来なのかなぁ?

この「日本人のメンタリティ」という言葉、「日本人」と ひとくくりにすることで、読者をも巻き込んでしまう。「日本人」の中には、この本を読んでる、あんたも含まれているんだよ。ということだ。

この手法は見事というほかない。
「確かに、落合信彦のいうように、そういうのってオレにもあるよなぁ」
と思い込まされてしまう。

しかし、落合信彦のいうように、日本人のメンタリティとは、それほど恥ずべきことなのだろうか?

メンタリティー[mentality]とは
「Babylon English-Japanese」によると、

(名)知力、精神力、考え方、精神状態、知性

ここでいう、落合信彦のいう日本人のメンタリティとは「考え方、精神状態」をいうのであろう。

ロバート・キム事件 − 韓国系アメリカ人によるスパイ事件 −というのがある。
「ロバート・キム事件」とは?

8年ぶり自宅に戻ったロバート・キムさん 「母国のためにしたこと…後悔していない」
本人も認めているように、

「私が韓国のために働いたからではなく、米国の法を違反したため、法に従い処罰を受けたのです。 また、1973年に市民権を得る際、これまで母国に捧げてきた忠誠を今後は米国に捧げることを 誓いました。その宣誓も破ったことになります。 もちろん、一罰百戒(1人を重く処罰することで多くの人を戒めること)の性格もあります。 外国人が市民権を得る時にした約束を守らなければどうなるかを見せたのです」

最後の一行、約束を守らなければどうなるかは、特別、外国人だから 差別を受けたわけでないような気がするのだが。

ロバート・キムが、このように考えるようになった理由は、 朝鮮日報の社説、
ロバート・キムさんに「祖国」を取り戻させるべきを読むとよくわかる。

これからすると朝鮮民族にとっての祖国というのは、たとえ米国の市民権を得、 米国の公務員として、年俸10万ドル以上を受け取っていたとしても、祖国は韓国。と考えている ということなのだろう。

この中で、
「大韓民国という国に限りない羞恥を感じさせる。キムさんが祖国のためにスパイ罪を負い収監されている間、祖国はキムさんのために果たして何をしたのか。キムさんが祖国のためにスパイ罪を負い収監されている間、 祖国はキムさんのために果たして何をしたのか。」
とスパイ罪で収監された人間の行動よりも、イスラエルの対応を例に挙げ、それを手をこまねいて、ただ傍観しているだけの韓国政府に批判の矛先を向けている。

こういう考え方は、世界の常識、日本の非常識・・・?。

この考え方が全くの間違いとは思わないが、日本人のメンタリティとしては、ちょっと分かりくいのではないか? 少なくとも、スパイ容疑で収監された人間を英雄扱いは、しないであろう。もちろん、スパイを働かせた側もだが。

しかし、いまは韓国政府も変わったようで、漁船一隻をめぐり実戦さながらの対立を見せた韓日 と他国で犯罪を犯した人間も、きっちりと保護するようになったようだ。

日系移民の歴史 このホームページの、 第442連隊 の中に、

もともと1300人程度であった第100大隊は、900名以上もの死傷者を出して第442連隊に編入。 その後442は680名が戦死、67名不明、9486名が戦傷。 獲得した勲章の数は兵士個々人のものを含めると優に3万個を越える。

とある。おそらく第二次世界大戦中の戦勝国側でもっとも悲惨な戦闘を余儀なくされた部隊のひとつであろう。

彼ら(日系2世部隊442連隊の兵士達)が戦い死傷したのは、当時、理不尽にも日本人に対して不当な差別を 強いていた祖国アメリカのためであった。

このことを、どう捉えればいいのか。
極めて日本人的な考え方(メンタリティ)からの行動と考えるのは、うがち過ぎだろうか?

もちろん、彼らが祖国アメリカのため、と簡単に割り切ったというのでないのは、 山崎豊子の二つの祖国(NHK大河ドラマで放映した「山河燃ゆ」昭和59年 1月 8日〜12月23日(全51回)の原作)の中に詳しい。

この作品に涙した人は多い。
そういえば、落合信彦は自分で作品を書いていて涙するらしい。

作家の原稿にはいろんな顔がある。落合信彦の原稿は力強い鉛筆書きで、あちこち水をこばしたようにベコベコして(きたな)い。しかしそのベコベコが落合信彦自身が書きながら流した涙であったと知って驚愕したことを覚えている。日本人離れの行動力、気位の高さは勿論のこと、心の痛みのわかるところに氏の人気の秘密がある。私は落合信彦の胸の奥深くに、いつもすがすがしい涙の泉をみる。
島地勝彦(日本冒険小説協会理事長)
『砂漠の狂信者』【集英社】オビより

捏造ジャーナリスト落合信彦
 コラム3 ”エクアドル油田の嘘”に潜む落合捏造手法の考察  
(p227)落合信彦の原動力−死ぬほど虚しい話

島地勝彦は落合の元担当編集者で『週間プレイボーイ』の元編集長。その後、集英社の重役

うーん、確かに、この落合信彦のナイーブさは、日本人一般のメンタリティとは一味も二味も違っているようだ。

移民の話に戻して、日系移民は決して犯罪コミュニティーを作らなかったという。

アメリカにおいては、1870年頃イタリア人移民によって、秘密犯罪組織として結成されたアメリカマフィアが有名であるがその他、中国系・黒人系・中南米系といろいろなギャング団があるが、決して日系の中では、起こりえないことだったという。

これは、どこの国に移民に入った日本人たちも同じで、彼らは移民した国で、たとえ、どんな状況下に置かれようとも(個人では、犯罪に手を染めた者もいたのかもしれないが)犯罪集団は作らなかった。これぞ、日本人の誇るべきメンタリティでは、ないだろうか。

第442連隊の場合は、メンタリティというよりアイデンティティの問題なのでしょうが・・。  とまあ、落合なみの論理のすり替えを行なってみました。いかがでしたでしょうか。


目次
誰も知らない落合信彦
●落合信彦 ブックス資料室
●奥菜秀次ブックス資料室
●あめりか冒険留学
●禁断のデビュー作
●落合信彦の消えた履歴書
●ぼく、ノビです
●忘却のかなた
●英会話睡眠学習
●封印された過去
●奥菜秀次氏への伝言
●奥菜秀次氏からの返信
●落合信彦・最後の真実
●落合信彦・破局への道
●ポストスクリプト2005
●落合信彦に全てを捧げた男
●捏造−ジャーナリスト落合信彦・増補新版
●あめりか冒険留学ふたたび
●勝ち組クラブ(The Winners'Club)
●落合・奥菜関連グッズ
●隠し通したかった本
●見えない政府
●日本人のメンタリティ
●ジャーナリストとしての姿勢
●人は我をCIAと呼ぶね 前編
●人は我をCIAと呼ぶね 後編
●ノビーは、あるぜんちな丸で海を渡った。前編
●ノビーは、あるぜんちな丸で海を渡った。後編
●国際ジャーナリストの情報分析
●捏造か真実か
●奪われし者たち
●消された勇者たち
●落合信彦と朝鮮
●差別に必要なもの、それは区別
●失うものといえば命ぐらいしかない
●騙し人
●虎を鎖でつなげ
●捏造、即、削除、南京大虐殺生き証人
●捏造する人々
●教科書から消えた戦争
●危ないジャーナリズム
●若き日の落合信彦
●マイ食器という考え方
●村山富市は何を成し、何を成さなかったか?
●安倍知子 国土保安隊
●山内惠子 気楽な稼業ときたもんだ!
●金子安次 腐れ外道の鬼畜帝国軍人
●捏造作家 吉田清治という男
●親日真相究明法と親日人名辞典
●朝鮮を知るための参考リンク集