第18話】 【 隠し通したかった本 】

「見えない政府」は、落合信彦の著作
「21世紀への演出者たち CIAvsKGB」を書くにあたり使用した、参考?引用?盗作?の重要な役割を果たした本である。

そして、どうしても隠し通したかった本。と奥菜秀次は「落合信彦・最後の真実」の中で述べている。

著者は、デビッド・ワイズ(Devid Wise)とトーマス・B・ロス(Thomas B. Ross)の共著、原題(Invisible Goverment)、訳者、田村浩。

著者の略歴が、カバーページ裏に載っているので紹介しよう。

著者 デビッド・ワイズは1930年ニューヨークに生まれ、コロンビア大学卒業後ニューヨーク・ヘラルド・トリュビーン紙に入り、63年以来ニューヨーク支局長をつとめている。
トーマス・ロスは、1930年ニューヨーク生まれ、エール大学を卒業、海軍将校として朝鮮戦争に参加、UPIを経て58年にシカゴ・サン・タイムズ紙にワシントン駐在員となって現在にいたる。二人の著書に「U2型機事件」がある。

発刊が1964年ということなので、デビッド・ワイズは、ヘラルド・トリュビーンの現役のニューヨーク支局長である。また邦訳も、訳者まえがきの終わりに、1964年12月5日とあるので、アメリカで発刊されて、まもなく本書が発刊されたことが分かる。 この、まえがきの中に、

本書が出版される前の1964年初夏、ある興味深いエピソードが合ったことを「ニューズ・ウィーク」誌が伝えている。

とあるので、邦訳が出たのは、アメリカでの出版とほぼ同時といっていい。上の興味深いエピソードとは

事前に本書の内容を知ったマッコーンCIA長官が、出版元のランダム・ハウス社に刊行を中止させようと働きかけ、その意図が実現できないと知ると、次に内容を変えさせようとして、これを果たせず、ついに初版2万部を買い占めようとさえした

このことを見ても、この本がCIAにとって、いかに衝撃的な内容だったのかが分かる。

ジョン・A・マッコーン。1961年11月29日から1965年4月28日までCIA長官を務めた。1958年から1961年まで原子力委員会委員長。

蛇足であるが、現アメリカ大統領(第43代)の父親の、第41代大統領ジョージ・ブッシュ(パパ・ブッシュ)も1976年1月から77年2月までCIA長官を努めている。

落合信彦最後の真実・改定新版p243

落合にとってうかつだったのは、彼が「見えない政府」を読んだのが1974年以降であるということだ。実は、この本は発行直後の64年に日本語版が弘文堂から出版されており今回の分析資料として重宝させていただいた。ただし、ところどころ原著を省略してあるので、本書内での直接引用の部分は原書からのものである。

とあるが、「原著を省略」は、本書「見えない政府」まえがきp4

なお、訳出にあたり、さきにあげた「スパイ帝国」(フロンティア・ブックス)と内容が重複する部分を若干割愛したので、あわせて読んでいただければ幸いである。

ということなので、訳者が意識して割愛したことが分かる。64年に日本語版が弘文堂からというのは本著のことである。ちなみに、落合信彦の「21世紀への演出者たち CIA vs KGB」は、初版発行:1981年7月25日、集英社から出されている。

なぜ、奥菜秀次が、1974年以降と限定しているかは、「落合信彦最後の真実」を読んでもらうとして、 ここにあげられている「スパイ帝国」の広告が、カバー裏の折り返しについている。

スパイ帝国

  • CIAの内幕
  • A・タリー著
  • 大前正臣訳
巨大な米国最高スパイ機関CIAの内幕をあばいた赤裸々な報告書、U2型機事件をはじめ、世界を震撼させた数々の事件、動乱、王様作りなど、これまでかくされていた米国諜報活動のおどろくべく全貌。

この一文を読んだだけで、CIAの内幕物の日本での出版が、落合の専売特許でないことが分かる。落合が「21世紀への演出者たち CIAvsKGB」を書く17年も前に、出版されているのだ。ただし、落合の情報元は、200人からいるCIAエージェントからの生の極秘情報であるのだが・・・?

奥菜氏は、落合先生の情報提供者の人数が、作品ごとに違うと指摘しているが、あえて先生の弁護をしてみたい。

全世界に1000人はいるという現役の諜報員達、CIA、FBI、国務省、軍部、あるいはモサド等々、彼らエージェントの多くは、いわば裏世界で生きる人間たちである。

時には敵にスパイであることが発覚し、あるいは情報をリークし組織に命を狙われ、人知れず消されるということも少なくないはず。となれば、先生の情報提供者の数が、時として人数が違うというのは、特別珍しいことではないのではないか?

なんて、ぼくのディペートは、いかがだったでしょうか?といってもディペートする相手がいませんが。

見えない政府の著者である、 デビッド・ワイズの新作?は
Spy: The Inside Story of How the FBI's Robert Hanssen Betrayed America
スパイ:FBI捜査官ロバート・ハンセンは、どのようにしてアメリカを裏切ったのか。で、いいのかな?

Publisher: Random House; 1st ed edition (October 22, 2002)

この本もまた、ランダムハウスから出版されています。面白そうなんだけどなぁ。・・・・なにぶんにも英語が・・・・。

右側アマゾンのコーナー、上がハードカバーで、下がペーパーバックです。クリックすると、Editorial Reviewsに、The Invisible Government の文字が見えます。 アメリカでは、いまだに「見えない政府」は有名な本なんですね。それほど衝撃を与えた本ということなんでしょうが。

デビッド・ワイズは、1930年生まれですから、74,5歳ですか。まだまだ現役バリバリですね。彼が、日本に来て、「私の本を盗作している作家の本を出版しているのは、ここですか?」と現れたら、どうしますかね?集英社さん。

知らなかったでは、済まされないんじゃないですか?


目次
誰も知らない落合信彦
●落合信彦 ブックス資料室
●奥菜秀次ブックス資料室
●あめりか冒険留学
●禁断のデビュー作
●落合信彦の消えた履歴書
●ぼく、ノビです
●忘却のかなた
●英会話睡眠学習
●封印された過去
●奥菜秀次氏への伝言
●奥菜秀次氏からの返信
●落合信彦・最後の真実
●落合信彦・破局への道
●ポストスクリプト2005
●落合信彦に全てを捧げた男
●捏造−ジャーナリスト落合信彦・増補新版
●あめりか冒険留学ふたたび
●勝ち組クラブ(The Winners'Club)
●落合・奥菜関連グッズ
●隠し通したかった本
●見えない政府
●日本人のメンタリティ
●ジャーナリストとしての姿勢
●人は我をCIAと呼ぶね 前編
●人は我をCIAと呼ぶね 後編
●ノビーは、あるぜんちな丸で海を渡った。前編
●ノビーは、あるぜんちな丸で海を渡った。後編
●国際ジャーナリストの情報分析
●捏造か真実か
●奪われし者たち
●消された勇者たち
●落合信彦と朝鮮
●差別に必要なもの、それは区別
●失うものといえば命ぐらいしかない
●騙し人
●虎を鎖でつなげ
●捏造、即、削除、南京大虐殺生き証人
●捏造する人々
●教科書から消えた戦争
●危ないジャーナリズム
●若き日の落合信彦
●マイ食器という考え方
●村山富市は何を成し、何を成さなかったか?
●安倍知子 国土保安隊
●山内惠子 気楽な稼業ときたもんだ!
●金子安次 腐れ外道の鬼畜帝国軍人
●捏造作家 吉田清治という男
●親日真相究明法と親日人名辞典
●朝鮮を知るための参考リンク集